中学生になったら、子どもにも読ませたい。
学生時代、
親友と呼べる、仲がいい友達が2人いました。
登校するのも、遊びに行くのも、
いつも3人一緒に過ごしていました。
3人という人数は、
誰か1人が、
ちょっと寂しい思いをしたり、
ちょっと嫉妬してしまったり、
難しい人数だな、と思っていました。
どちらとも仲が良くても、
自分だけ違う部活で、
2人が同じ部活の話をしていたり、
自分が知らない話題を話していると、
置いていかれたようで、
そわそわしていました。
クラス替えで、
わたしだけ離れてしまったときも、
2人はつながっているのに、
と、悲しくなったこともありました。
ひさしぶりに読んだ、
森 絵都さんの「クラスメイツ」
短編集になっていて、
いろんな話が出てきます。
お調子者の男の子が、
みんなの笑いをとろうと思ったら
友達のことを馬鹿にしていたら、
みんなから冷たい目で見られたり。
絶対に内緒だよ!と、約束したことを
うっかり他の友達に伝えてしまって、
仲良しだった友達に許してもらえなかったり。
ハーフの女の子が、
ハーフで可愛いとチヤホヤされているけれど、
実は、ハーフということに、
コンプレックスを持っていたり。
そのどれも、
クラスにこういう子いた!
こういうことってあったよね!
と懐かしくなるような、切なくなるような、
自分が中学生に戻ったような気持ちにさせてくれます。
友達同士もつながっていて、
それぞれの想いがあって、
思春期ならではの葛藤もあって。
それでも、
バラバラだった一人ひとりが集まって、
クラスが少しずつまとまっていく感じが、
さすが森 絵都さん!という感じです。
今はまだ少し早いから、
子どもたちが中学生ぐらいになったら、
読ませてあげたいなと思う作品です!